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14.ナットとサドル

ナットは、指板の幅の狭いほうの端面に付けられた黒檀(まれに黒檀でない場合もあります)で作られた部品です。上面に4本の溝が彫られ、その溝にセットされた弦がそれぞれの糸巻きに巻かれます。この溝と駒の溝(16.駒と魂柱)により4本の弦がそれぞれの相互の位置関係および指板からの高さを適正に形成することが出来ます。このことはバイオリンの正しい演奏方法に重要な要素であり、そして結果として弾きやすい楽器を提供できることになります。(注)多少の個人的な好み及び手の大きさなどの体の特徴による考慮を持たせることも可能と思います。

サドルは、表板のローアーバウツの下部に表板の一部を削り落としてニカワ付けされた黒檀で出来た部品です。

大きさはナットより一回り大きく、この上にテールピースとエンドピンを結ぶテールガットと呼ばれる紐がおかれます。このことによりテールガットが直接表板にあたらないようにすることとテールピースが表板と適当な間隔を保持できるようにします。

また、この位置にはアゴ当てが取り付けられることがありますので、アゴ当てのセッティングに関しても考慮しておく必要があります。

次はこの2つの部品を取り付ける作業になります。

​製作工程 メニュー

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