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10-a.貼り作業

ニカワ付け前のブロックの準備処理が終わったら横板と裏板を丸クランプ(丸棒とコルクとボルト&ナットで自作)を使いニカワ付けします。
この時の注意点は当然かもしれませんが上下左右のズレがないようにします。

裏板の縁は横板から2.5mm外に出るように作成しましたので、これが外周の全てにわたって実現しているはずですが、そのようになっていれば100点満点ということになります。しかし、ここに至るまでの様々な状況により100点を取ることはなかなか難しいと思います。バイオリン製作の目的がどこに置かれているかということにもよるので一概には言えませんが、もし、あまり結果が芳しくなくても今までの製作の楽しかった(?)ことをバネに次の作業に進んでください。きっと1台完成した時にはここらあたりの不出来も良い思い出となっていることと思います。

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丸クランプで取り付ける前にニカワを塗るわけですが、ニカワは横板と裏板が当たる部分にすべて塗ります。 その際、準備段階で塗ったブロックの木口にニカワが残っていたら、お湯でその部分のニカワを柔らかくしてから平ノミ、筆、ウェス等で丁寧に拭き取ります。

ニカワ付けは、裏板は筆で簡単に塗れると思いますが、横板の断面はニカワを付ける部分が狭く塗りにくいですがやはり筆で(他の方法もあるかと思いますが)あまりニカワをタップリとは付けずに出来るだけ手早く塗り終えるようにします。余ったニカワが取り付け後に外にはみ出すのは良いのですが、内部にはみ出してしまうと取り付け作業が終わった後で拭き取ることが出来ないので注意してください。ニカワは接着に必要な「ちょうどの量」がベストです。

​製作工程 メニュー

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上下ブロックの部分は、裏板がブロック面全体に当たるようにしたいので丸クランプではなく通常のクランプを使います。この時、裏板のクランプが当たる部分には厚目の皮(使わなくなったベルトを利用しています)をつけた当て木で裏板を保護しながら締めます。そもそも、上のブロック部は裏板のボタンがあるので丸クランプで占めるのは無理なのですが、、、

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横板への裏板の取り付けが終わりましたら、はみ出している余分なニカワを、お湯を含ませた筆で拭き取ります。

この時に筆にお湯をつけ過ぎないように注意してください。丸クランプで締め付けているので、あまり横板が水分を含んでいると変形する可能性もあります。

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ニカワ付けした翌日にクランプを外した状態です。

​予定通り、上手くついたでしょうか。

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