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7-b-1.埋め込み(1) で紹介しました作業をアッパーバウツとローアーバウツでも同じように行ないます。
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ここでのポイントは裏板のパーフリングの埋め込みに関してであり、表板の場合は以下の正確なパーフリングの合わせは必要としません。
インナーバウツのパーフリングの先端とローアーバウツのパーフリングの先端をコーナーで正確に合わせるために、左右ともコーナーでローアーバウツ用のパーフリングの先端をインナーバウツのそれに突き合わせるように埋め込みます。その結果、それぞれのもう一方のパーフリングの先を中央付近で隙間が出ないように合わせる必要が生じます。下の画像はコーナーからローアーバウツ向けて左右から埋め込まれてきた先端の様子です。合わせ面は、それぞれのパーフリングの先を上から見て45度にカットしておくと隙間が生じにくいと思います。この部分で継がれていることが分からないように隙間なく合わせられるかどうかが仕上がりに大きく影響します。当然ぴったりでないと隙間が出来てしまいます。象嵌技術の腕の見せ所といったところでしょうか。
製作工程 メニュー
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それでは、合わせ作業に入ります。
一方の先端が埋め込まれたら、隙間が出来ないようにもう一方の先端を埋め込みますが、下の画像のように合わせようとすると若干浮き上がるくらいの僅かに長めにして、一気にハンマーで叩いて埋め込みます。コーナーの合わせの時と同様に「えい、やー」で一発勝負です!
因みに、これは裏板のアッパーバウツとローアーバウツでは必要な作業となりますが(1本のパーフリングでおこなうこともあります)、表板ではこの部分にネック、そしてサドルが入るので失敗して隙間が出来ても問題はありません。取り敢えず、表板の時も練習のために隙間の出ないように入れるのですが、このような時に限ってピタリと上手くできたりするものです・・・
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仕上がるとこのようになります。画像が小さいですが、、、
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